みなさんこんにちは、ちむです。
私には、ついつい指の皮をむいてしまう癖があります。
今でも気づけば触ってしまうことがあるこの行為、実は単なる癖ではなく「皮膚むしり症」という病気でした。

今回は私が抱える「皮膚むしり症」という病気について詳しくお話ししたいと思います。
目次
「指の皮をむく癖」は実は病気です
私はこどものころから無意識に指の皮をむく癖がありました。
「さかむけが気になる」だけでなく「正常な皮膚もむいてしまう」ので、よく母親に叱られていた記憶があります。
しかし他人から見れば「正常な状態の皮膚」でも、ちょっとした凹凸があれば私にとっては「凹凸を取って綺麗にしなければならない」対象になります。
その小さな凹凸やさかむけを無意識的に探し、ひどい時は出血するまでやめませんでした。

初めてこれが自分の癖だと認識できたのは、中学生の時。
授業終わりにふと机に目をやると、とんでもない量の皮が散乱している。
自分でも引いてしまう量の皮が机に乗っているのを見て「これはヤバい」と確信すると同時に、こんな癖があったのかと自覚することが出来ました。

この時からこの癖を治そうと気を付けてきましたが、大人になった今でも完全には治っていません。
ちなみに基本的に痛みはありません!
痛みがないので皮をむくことに不快感は伴わず、延々とむき続けてしまうというわけです
。
病名は「皮膚むしり症」
当時は単なる癖だと思っていたのですが、大人になってから「皮膚むしり症」というれっきとした病気だと知りました。
「皮膚むしり症」の主な症状は以下の通りです。
- 自分の皮膚をむしったりひっかいたりする
- 特定のかさぶたを探してむしる
- ほとんどの場合が無意識下で行われる
- むしる方法や部位は様々である
- むしる行為をコントロールできない
- 抜毛や爪・頬の内側を噛むなど他の自傷行為を伴う事が多い
「皮膚むしり症」は強迫性障害に分類され、精神障害の一種です。
自分の体や顔が必要以上に醜いと感じてしまう『醜形恐怖症』や、正常な毛を引き抜いてしまう『抜毛症』も同じグループに分類されます。

精神障害や強迫性障害と聞くと「指の皮をむくくらいで大袈裟な」と思いますよね?
確かにさかむけが気になるくらいは問題ないのですが、「正常な皮膚」をむく衝動を「コントロール」できないことが問題なのです。
重症度は人によって異なりますが、過度になると瘢痕化(傷が完治せず隆起 ・ 陥没 、 色素沈着 などを伴う痕となって残ること)、感染症、過度の出血、さらには重篤な血流感染症が起きることもあります。
誰でもなる可能性がある
一般的にこういった精神障害はストレスがある人がなりやすいと思われていますが、実はストレスがない人ほど患う可能性があります。
「皮膚むしり症」の人は、極度のストレスや忙しい環境下にある時は、指の皮をむくことはしません。
逆に、することがなくて手持無沙汰なときに、手近にある皮膚をむしるのです。
これは犬などの動物も同じで、満たされた環境で独りぼっちにすると自傷行為をする場合があります。

つまり、適度なストレスがある人の方が患いにくいのです!
ここで簡単な「皮膚むしり症」のチェックをしてみましょう。
チェックポイント
- 皮膚をむしるために損傷がみられる
- 皮膚をむしる行為を何度も減らしたり、やめようとしている
- やめると大きな苦痛が生じている、あるいは日常生活に支障をきたしている
当てはまる項目があれば「皮膚むしり症」である可能性があります。
症状が酷い場合は医療機関を受診することをおすすめします。
ひとりで治すのは難しい
私を含め皮膚むしり症の人は、自分の行為を自制できないことを恥じる傾向があります。
むしった結果できた皮膚の損傷を、衣服や化粧で隠そうとする人もいるほどです。

そして何度もやめようと思い頻度を減らすことを試みるのですが、うまくいきません。
皮膚むしり症は隠そうと思えば、すぐに隠せてしまう個人的な病気なので、一人だとどうしても甘えが生じやすいのです。
このような場合に有効的なのが、1日にどのくらいの時間むしっているのかを記録する「セルフモニタリング」を行うこと。
時間以外に、指先に触れた回数や場所も一緒に記録しておくと、より客観視しやすいです。
自分の行動を客観的にとらえることで、改善への第一歩を踏み出すきっかけになります。
また、このような記録は医療機関を受診する際にも大変役立ちます。
症状が生涯続く場合もありますので、本気で治したい人は是非取り組んでみてください。
私がしている対策
ここからは私が「皮膚むしり症」を完治を目指す上で、気を付けている事や実践している事をご紹介します。
同じように悩まれている方の参考になれば嬉しいです!
ハンドクリームを塗る
少しでも凹凸が出来にくいように、日頃からハンドクリームを愛用しています。
乾燥するとさかむけや凹凸ができやすいので、冬だけでなく夏でも塗るようにしています。
保湿能力の高いものを選ぶのがポイントです。
深爪にする
ピンセットなどの道具を使ってむく人もいるそうですが、私は手軽に爪でむいてしまいます。
なので爪が伸びているとめちゃくちゃむきやすいので、思い切り深爪にしています。
自分自身でむけない状況を作り出すのも大切です。
ネイルをする
深爪をするのと同じ理論で、爪でむいてしまう人はネイルをするとよいです。
ネイルの種類ですが、マニキュアよりソフトジェルネイルの方がおすすめです。
マニキュアだと色が剥げてしまうので、一定の防止効果がありますが、むこうと思ったらむけてしまいます。
一方ジェルネイルは、爪に厚みが出るので皮が掴みにくくむきにくいです。

むかずに切る
爪では自分の思う様に綺麗にむけなかった時に、どんどんむく範囲が広がってしまいます。
深くむきすぎて出血や痛みを伴うこともあるので、引っ張ってむくのではなく切るようにしています。
ささくれや凹凸が気になる時に、爪で取ろうとするのではなく、爪切りやメイク用のハサミで切りましょう。
気づいた人に注意してもらう
どんなに自分で気を付けているつもりでも、無意識にしている時があるので、家族や友達に手伝ってもらっています。
注意されることで「気づく」ことが出来るし、私の場合「恥ずかしさ」も感じられるので、注意してもらった後は意識して触らないようになります。
まとめ
今回は私の実体験を元に、皮膚むしり症についてお話ししましたが、いかがでしょうか?
長年癖だと思っていたので、病気だと知ったときは衝撃的でした。
病気だと知ってから数年経ちますが、まだ完治はしていません。
ですがそれでも自分で対策を取り、少しづつ改善してきています♪
皮膚むしり症の症状がある方は、是非私がしている対策を参考にしてください。
少しでも症状の緩和の助けになれば幸いです。
もし日常生活に支障が出ている場合は、医療機関を頼ってくださいね。
